アヒルと鴨のコインロッカー

アヒルと鴨のコインロッカー (創元推理文庫)
映画が非常に面白かったので、原作本も読んでみました。
先に原作を読んでいたら、これを映像化するのは無理だろうと思っていたでしょう。
そして映画は非常にうまく映像化できていると思います。
この作品は原作を読むより先に映画を見た方が楽しめると思います。


以下、少し内容に触れます。
結末がどうなるか知っているだけに、
登場人物のことを考えると
読み進めるのがちょっとつらかったです。


過去と現在を交互に展開する構成ですが、
最初は訳が分からず、バラバラな感じがします。
しかし、だんだんと絡み合っていき、
最後には全体が分かってくるのは見事です。
さらに全体が分かると最初分からなかった部分の意味も分かってくるので、
再び読みなおしたくなります。


映画は原作をちょっと変えていて、
主人公が事件に関わる度合が少し深くなっています。
こちらの方がより物語に深みが増した気がします。


いずれにしても映画も本も非常に楽しめた作品でした。
この作者の別の作品も読んでみようと思います。